シンデレラ

otello2015-05-01

シンデレラ Cinderella

監督 ケネス・ブラナー
出演 リリー・ジェームズ/ケイト・ブランシェット/ヘレナ・ボナム=カーター/リチャード・マッデン/ソフィー・マクシェラ/ホリデイ・グレインジャー/デレク・ジャコビ/ステラン・スカルスガルド
ナンバー 101
批評 ネタばれ注意! 結末に触れています

勇気と優しさ、それらを失わなければどんな困難にも立ち向かっていける。母にそう教えられて育った娘は、継母と義姉たちのいじめに耐えながらもひたすら幸運を信じて待つ。プリンセス物語の定番中の定番、今回は王子との運命をより印象付けるためのセレンディピティを加え、ロマンティックな味付けがなされている。そして、笑顔は振りまいても本名は秘密、心は開いても素性は明かさないじらし作戦で男心を翻弄し、謎めいた雰囲気を持たせることで関心を持続させる恋のテクニックも披露する。意地悪な継母を演じたケイト・ブランシェットの圧倒的な存在感がヒロインを小さく見せるのは、カネに目がくらむ女は増えても純真な娘は少なくなった現実を反映しているからなのか。

父の死後、後妻と連れ子の二人の姉から召使のような扱いを受けていたエラは、ある日森で身分を隠して狩りをする王子と出会う。エラに一目ぼれした王子は彼女を探し出すために舞踏会を催す。

舞踏会に国中の独身娘を招待した王子。だが継母は、エラのドレスを破いてエラを置いてきぼりにする。暗がりから現れた魔女がエラに魔法をかけ舞踏会に参加させ、王子のハートを射止めるが、12時の時報と共に走り出してガラスの靴が片方脱げる展開は、おなじみのストーリーを踏襲する。トカゲとアヒル、カボチャとネズミが、疾走しながら元の姿に戻っていくプロセスがコミカルで楽しめる。もちろんエラは希望を捨てないが、積極的に戦って勝ち取ろうという姿勢はない。このあたり、現代的な解釈を加えないオーソドックスなシンデレラ像がかえって安心して見ていられる。

◆ネタばれ注意! 以下 結末に触れています◆

愛されてこそ女の幸せ、条件のいい結婚がゴール、そんな価値観を前面に押し出し、映画はディズニーの昨年来トレンドだった“信用できるのは男より肉親の女同士の愛”へのアンチテーゼを示す。女同志も確かに居心地は良いけれど、やっぱり恋愛で胸をときめかせていないと女は萎れていくと、この作品は訴えていた。

オススメ度 ★★*

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