こんな映画は見ちゃいけない!

映画ライター・福本ジローによる、ハリウッドの大作から日本映画の小品までスポットを当てる新作映画専門批評サイト。

ゾンビーバー

otello2015-05-23

ゾンビーバー Zombeavers

監督 ジョーダン・ルービン
出演 レイチェル・メルビン/コートニー・パーム/ レクシー・アトキンズ/ハッチ・ダーノ/ジェイク・ウィアリー/ピーター・ギルロイ
ナンバー 112
批評 ネタばれ注意! 結末に触れています

凶暴な光を湛えた目、せり出した巨大な前歯、手入れのされていない汚れた毛皮、しゃもじのように平たくつぶれた尻尾。医療廃棄物のせいで、せっせと木を齧り倒してダムを作る働き者のイメージとは正反対の邪悪な姿となったビーバーたちは、次々と人を襲い始める。ケータイは圏外、電話線も切断され、道路も通行止め、そんな状況で若者は懸命に生存の道を探る。物語は、自然豊かなキャンプ場で乱痴気騒ぎする6人の男女がゾンビ化したビーバーに狙われ、脱出を図る過程を描く。暗闇に浮かぶ数十対の眼光、地中を掘り進んで床板を突き破って侵入してくる群といった恐怖の演出はいかにもゾンビものの定型だ。ビーバーに噛まれると、ゾンビ化した上に巨大な歯や尻尾を持つビーバー人間に変身する展開が笑いを誘う。

傷心のジェンを慰めるためにメアリーとゾーイは湖畔のコテージで女子会を開く。夜、彼女たちの恋人が合流するとメアリーとゾーイはベッドに直行、一方、ジェンはバスルームに隠れていたビーバーを見つける。

翌日、6人が湖で遊泳していると数頭のビーバーに取り囲まれる。1人が足を噛みちぎられるが何とか陸に上がり、コテージに籠城する。だが、そこもビーバーたちに包囲され、6人は徐々に追い詰められていく。そして明らかになっていく複雑な人間関係。仲良しグループだったのにお互いの本性を知るうちに友情にひびが入っていく。誰が先に殺られるのか、誰が最後まで生き残るのか。彼(または彼女)だけは助けてやりたいと思える好感度キャラクターが皆無ななか、ひとりまたひとりとビーバーの毒歯の餌食になっていく。

◆ネタばれ注意! 以下 結末に触れています◆

ホラー映画の定石に従うならば、いちばんビッチなゾーイが最初に血祭りに上げられるべきなのに、彼女はしぶとく難を逃れる。それは、やっぱり惜しげもなくおっぱいをさらしたからだろう。この作品で唯一目を楽しませてくれた形の良い巨乳を、ビーバーたちももっと拝みたかったに違いない。露出したままだったらトラックの運転手も気づいてくれたはずだ。。。

オススメ度 ★★*

↓公式サイト↓