こんな映画は見ちゃいけない!

映画ライター・福本ジローによる、ハリウッドの大作から日本映画の小品までスポットを当てる新作映画専門批評サイト。

パラノーマル・アクティビティ4

otello2012-11-02

パラノーマル・アクティビティ4 Paranomal Activity 4

監督 ヘンリー・ジュースト/アリエル・シュルマン
出演 ケイティー・フェザーストン/キャスリン・ニュートン/ブレイディ・レン/マット・シヴリー
ナンバー 261
批評 ネタばれ注意! 結末に触れています

姿を見せずに忍び寄り、室内モニターに不気味な動きが残される。子供には見えるが、大人になり始めた少年少女には気配だけしか感じさせない。さらに今回、「それ」は幼い男の子を巧みに操り、無関係な人々を破滅に追いやっていく。カメラは近所に引っ越してきた母子家庭の息子の面倒を引き受けたことから起きる、ティーンエイジャー一家の悲劇を追う。これまで形として現れなかった「それ」は暗視装置に人の形をしたドット状に感知され、より明確な悪意を示しているようだ。

閑静な住宅街に住む女子高生・アレックスの両親は、隣家の6歳児・ロビーを預かる。ロビーは深夜徘徊したり、目に見えない何かと話をしたり、アレックスのベッドに潜り込んだりと、不審な行動を繰り返す。アレックスはボーイフレンド・ベンの協力で家じゅうに監視用のパソコンを設置する。

固定した防犯カメラではなくカメラ付きノートパソコンを使い、映像は受動的に「記録されたもの」から能動的に「記録したもの」に変容する。まだ「それ」が家に憑りつくとどうなるか知らないアレックスは、恐怖より好奇心が先に立つのだろう。このシリーズを見続けている者にとって、ロビーという“「それ」の配下にある子供”を家に招き入れたときから彼女と家族の運命はすでに知っている。だからこそアレックスたちの脇の甘さがもどかしく、つい声をかけて危険を知らせたくなる。

◆ネタばれ注意! 以下 結末に触れています◆

やがてロビーこそが行方不明になったハンターだったと明らかになる。そしてロビーの母を騙っていたのがハンターを連れ去ったケイティ。一方で、アレックスたちは過去の因縁も知らないまま、悪魔に魂を売ったケイティたちの餌食にされてしまう。いまや「それ」はケイティとハンターの精神と肉体を乗っ取っている、そんな実体をもってしまった「それ」は今後どこへ行くのか。もはやフェイクドキュメンタリーの体裁は半分捨ててしまい、ネタ切れの感もするが。。。

オススメ度 ★★

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