ラストスタンド THE LAST STAND
監督 キム・ジウン
出演 アーノルド・シュワルツェネッガー/フォレスト・ウィテカー/ジョニー・ノックスヴィル/ホドリゴ・サントロ/ジェイミー・アレクサンダー/ ルイス・ガスマン/エドゥアルド・ノリエガ
ナンバー 102
批評 ネタばれ注意！ 結末に触れています
ヘリコプターの追跡さえ躱してしまうほどのスーパーカーで、ラスベガスから陸路メキシコを目指す脱獄囚。ほぼ一本道、時に武装した傭兵、時に大型トレーラーで検問を破壊して突破する。さらに背もたれに押し付けられるような急加速、わずかな隙間をすり抜けるハンドリング、そして後退や急ブレーキなどあらゆるスペックを自在に操る超絶ドライブテクニックで追手を振り払っていく。映画はそんな悪党を国境の町で待ち受ける保安官の捨て身の戦いを描く。古い武器とバリケード代わりのクルマだけ、救援は間に合わずたった5人で町を守らなければならない。ハードアクションをコミカルな味わいで包んだ映像が、シュワルツェネッガーの新境地を物語る。
麻薬王・コルテスの身柄が移送中に強奪され、バニスター率いるFBIチームが追う。しかし、時速400キロ近い猛スピードのクルマで逃走するコルテスの後手に回る。それを聞いたメキシコ国境の町の保安官・レイは自分たちでコルテスを食い止める決意をする。
コルテスの傭兵が予め町はずれに拠点を作って逃亡工作を進め、レイたちは圧倒的な火力に撤退せざるを得ない。そのあたり強力な火器を持ったプロ集団に襲われれば田舎町の保安官など簡単に撃退できるところが恐ろしい。広い国土ゆえにすぐには人も装備も送れない、国境を越えると手出しができない、FBIといえども武力と行動力と組織力と資金力を兼ね備えた犯罪者集団が綿密な計画を実行すると直ちに立ち向かうのは困難であると思い知らされる。
◆ネタばれ注意！ 以下 結末に触れています◆
町を制圧にかかる傭兵たちとレイたちの間に起こる派手な銃撃戦は、韓国人監督・キム・ジウンによるハリウッドのテイストとは違った、リアルな中にもとぼけた雰囲気のあるユニークな仕上がりになっている。ただ、コルテスのクルマはいかに走行性能が優れているとはいえ、スパイクベルトなどでタイヤを破裂させれば止められたはず。パンクしないタイヤなのか？
オススメ度 ★★★
