こんな映画は見ちゃいけない!

映画ライター・福本ジローによる、ハリウッドの大作から日本映画の小品までスポットを当てる新作映画専門批評サイト。

ワイルド・スピード EURO MISSION

otello2013-06-01

ワイルド・スピード EURO MISSION Fast & Furious 6

監督 ジャスティン・リン
出演 ビン・ディーゼル/ポール・ウォーカー/ドウェイン・ジョンソン/ミシェル・ロドリゲス/ジョーダナ・ブリュースター/タイリース・ギブソン/クリス・“リュダクリス”・ブリッジス/ガル・ギャドット/サン・カン/エルザ・パタキー/ルーク・エバンス/ジーナ・カラーノ
ナンバー 130
批評 ネタばれ注意! 結末に触れています

死んだと思っていた女が生きていた、しかも悪党の部下となって。卓越したドライブテクニックやメカの知識・格闘術などはそのまま、愛した男と深い友情で結ばれた仲間の記憶が欠落している。そんな彼女を救出するために男は危険な世界に舞い戻る。物語は国際的犯罪組織を調査するうちに巨大な陰謀に巻き込まれた主人公たちが、再びステアリングを握り極限のスピードに挑む姿を描く。ロンドンの街中を疾走するクルマをすくい上げる新兵器・フリップカーや、ハイウェイを暴走する戦車といったカーアクションのみならず、限界にチャレンジし続けるスタントはますますパワーアップ。重量感あふれる映像にはただただ圧倒される。

引退生活を楽しんでいたドミニクの元にホブス捜査官が現れ、軍用機器連続強奪事件の捜査協力を要請する。ドミニクは、元英国軍人・ショウが率いる犯行グループに消息を絶っていた恋人・レティがいる証拠を突きつけられて承諾、チームに召集をかける。

大きなヤマを踏んで、遊んで暮らせるほどのカネも手にした。それでも走り屋の血が騒ぐのを抑えきれない。冒頭、ドミニクはブライアンと田舎の一本道で競い合い、中盤ではレティと手に汗握る公道レースを繰り広げる。純粋に愛車のスペックと自分の技術で勝負する、これらシリーズの原点ともいえる1対1のデッドヒートがきちんと作り込まれているところがうれしい。

◆ネタばれ注意! 以下 結末に触れています◆

やがてショウたちの次の襲撃地点を割り出したドミニクとホブスはスペインに飛ぶ。そこでも裏切りとどんでん返しでドミニクたちは何度もめくるめく危機に陥る。その流れの中でもちろん銃器や大砲も使われるが、男も女も基本はあくまで鍛え上げたボディによる肉弾戦。特にドミニクが命を張ってレティを助けようとするシーンは、マッチョこそ正義というこの作品の主張が際立っていた。五感では処理しきれない情報量で2時間余りを激走、見ているだけでアドレナリンが全開し思考停止になってしまった。次回作に登場する大物にも期待が膨らむ。。。

オススメ度 ★★★*

↓公式サイト↓