こんな映画は見ちゃいけない!

映画ライター・福本ジローによる、ハリウッドの大作から日本映画の小品までスポットを当てる新作映画専門批評サイト。

キック・アス ジャスティス・フォーエバー

otello2013-10-31

キック・アス ジャスティス・フォーエバー Kick-Ass 2

監督 ジェフ・ワドロウ
出演 アーロン・テイラー=ジョンソン/クリストファー・ミンツ=プラッセ/クロエ・グレース・モレッツ/ジム・キャリー/モリス・チェスナット
ナンバー 264
批評 ネタばれ注意! 結末に触れています

美貌を磨き、有名大学に進学し、セレブと結婚して優雅なパリ旅行。それが「女の勝ち組人生」と信じている女子に、文字通り“クソったれ”な制裁を加える少女。街にはびこるチンピラを懲らしめ、反社会活動を行う犯罪者どもをなぎ倒す。その“正義”を貫くことが己の生き方とあらためて確信する彼女の凛々しさに、今回もハートを鷲掴みされた。物語は、前作でキック・アスに父を殺された青年が悪の軍団を組織し、キック・アスと彼の仲間たちへ復讐する過程を描く。もちろん主人公はキック・アスなのだが、もはやヒット・ガールの映画といっても過言ではないほど、成長した彼女の活躍ぶりが目を見張る。

ヒーロー願望が復活したデイブはミンディに弟子入りするが、ミンディがヒット・ガール活動を禁止されて特訓は中止。デイブはキック・アスとして、“大佐”が募集したコスプレ自警団・ジャスティス・フォーエバーに加入する。

ミンディは女子高生デビューするためにイケてるグループに入るが、会話が合わずイマイチ楽しめない。それどころかオーディションでユニークな格闘風ダンスで喝采を浴びたため、かえって妬まれたりする。一方で、マザー・ファッカーを名乗るギャングのドラ息子が極悪人を集め、ジャスティスフォーエバー構成員を血祭りに上げていく。特に警官10人を瞬時にひねりつぶすマザー・ロシアの破壊力は圧倒的。しょぼさが漂う自警団メンバーとは違い、強烈な個性を放っていた。

◆ネタばれ注意! 以下 結末に触れています◆

やがて、拉致されたデイブを救出するために再び銃を手にするミンディは、ヒット・ガールこそ本当の自分であると自覚する。そして二倍以上の体格差があるマザー・ロシアに決死の戦いを挑む。パンチとキックの応酬、投げ技と関節技の攻防、格闘アクションの奥義を尽くしたパワー対スピードの激突に瞬きを忘れてしまった。素人ヒーローの苦悩や葛藤より、次回はヒット・ガールが思いっきり暴れる姿を見てみたい。

オススメ度 ★★★

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