アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
AVENGERS:AGE OF ULTRON
監督 ジョス・ウェドン
出演 ロバート・ダウニー・Jr./クリス・ヘムズワース/ マーク・ラファロ/クリス・エヴァンス/スカーレット・ヨハンソン/ジェレミー・レナー/サミュエル・L・ジャクソン/エリザベス・オルセン/アーロン・テイラー=ジョンソン/ポール・ベタニー
ナンバー 156
批評 ネタばれ注意! 結末に触れています
各々が“自分が一番”と思う連中が6人、共通の敵がいなければ団結は保てない。戦いが終わった後で友情や愛を感じる者もいるが、やはり基本姿勢は“我が道を行く”。物語はそんな、超人的戦闘能力を備えたメンバーを集めたチームと、自我に目覚めた人工知能ロボット軍団の対決を描く。自らの意志で進化する人型ロボットは人類とアベンジャーズを地球の脅威とみなし彼らの抹殺を図る。ネット上では神出鬼没、必要に応じて機械の体に移動しながら。やがて何が正義で何が悪なのか境界は曖昧になり、公共の福祉に反することをしてもそれなりの理由があれば許されてしまう。正当化されるのは純粋な自己犠牲のみという状況で、アベンジャーズはかろうじて同じ方向を向いている。
トニーはロキの杖石を使って人工知能・ウルトロン計画を進めるが、ウルトロンは秘書AIのジャービスを吸収して逃亡、トニーを憎む強化人間のワンダとピエトロを味方につける。
念動とテレパシーを操るワンダに邪念を植え付けられたトニーたちは幻覚に悩まされ、ブルースもハルクとなって暴走する。ウルトロンはボディを次々と更新し、究極の人工肉体にアップロードしようとする。今や単独ではウルトロンに敵わず、アベンジャーズはチームプレーに徹するしかない。その過程で、苦悩するブルースと、ワンダの術で人間的な心を取り戻したナターシャの繊細な感情が再現される。さらにクリントの妻子が登場するなど、守るべきものの存在が彼らを結束させていく。
◆ネタばれ注意! 以下 結末に触れています◆
ただ、3Dの飛び出し感が弱く、銃弾飛び交い肉弾相打つ壮絶なバトルシーンは戦場に放り込まれたような臨場感は希薄だった。一方、各自のエピソードは拡散するのに、息つく間もないアクションとめまぐるしく変わる展開は整理する時間がないとついていけない。視覚と聴覚を刺激し続けるサービス精神には頭が下がるが、処理能力をはるかに超えた情報量には、満腹なのにまだ食べさせられる気分になってしまった。。。
オススメ度 ★★*