こんな映画は見ちゃいけない!

映画ライター・福本ジローによる、ハリウッドの大作から日本映画の小品までスポットを当てる新作映画専門批評サイト。

ハーバー・クライシス 都市壊滅

otello2015-08-29

ハーバー・クライシス 都市壊滅 痞子英雄 黎明再起

監督 ツァイ・ユエシュン
出演 マーク・チャオ/ケニー・リン/ホアン・ボー/チャン・チュンニン
ナンバー 195
批評 ネタばれ注意! 結末に触れています

交通量の多い巨大なつり橋、運行中の高速鉄道、地下深く張り巡らされたトンネル、捜査機関が入る高層インテリジェントビル。それら最先端技術を駆使した社会インフラが次々と爆破されていく。実行犯はみな指名手配中の凶悪犯、四方を海に囲まれた大都市は孤立し、世界を根底から覆す“革命”を計画する者たちの手に落ちる。物語は、そんな町で“警察の顔”として英雄視される男と頭脳明晰だが皮肉屋の相棒の刑事2人組の活躍を描く。陰謀のニオイを嗅ぎ取ったら後先考えず首を突っ込む熱血派の主人公が繰り広げる命がけのアクションの連打は、激しい銃撃戦から肉弾相うつ格闘の興奮と、危機一髪の救出と間一髪の脱出のスリルが満載。最後まで息切れすることなく全力疾走する。

町のあちこちで連続爆弾テロが起き、夜行者と名乗るグループが犯行声明を出す。彼らはさらに電磁波攻撃を仕掛けて電子機器を使えなくした上に、致死性のウイルスを搭載したロケット弾を発射しようとする。

テロ現場に急行したウーは同じく捜査員のチェンと合流、事件に関わるうちに軍の特殊部隊が動き出していると知る。いまや警察の手に負える案件ではない、それでもウーとチェンは独特のカンを頼りに独自に夜行者を追う。そして、目の前の数人を救うべきか見えない数百万人を救うべきかの選択に直面する。特殊部隊の訓練を受けた重武装のテロリスト相手に奮闘するウーは、もはや刑事というより鍛え上げられたスパイ。彼の突き抜けた暴走ぶりはかえって心地よい爽快感をもたらしてくれる。

◆ネタばれ注意! 以下 結末に触れています◆

やがて夜行者の目的が政府の転覆とかいったスケールではなく、全人類規模の人口抑制であると判明、ウーたちは神を気取るリーダーに迫っていく。その間、凄腕の女殺し屋との死闘や崩壊する高層ビルからヘリに飛び乗るなどの限界に挑む過激なシチュエーションをウーはくぐり抜ける。でも、機銃搭載のドローンに飛び乗って墜落させるアイデアがいちばん楽しかった。。。

オススメ度 ★★*

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