こんな映画は見ちゃいけない!

映画ライター・福本ジローによる、ハリウッドの大作から日本映画の小品までスポットを当てる新作映画専門批評サイト。

パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 魔の海

otello2013-11-08

パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 魔の海
Percy Jackson: Sea of Monsters

監督 トール・フロイデンタール
出演 ローガン・ラーマン/アレクサンドラ・ダダリオ/ ブランドン・T・ジャクソン/ジェイク・アベル/ダグラス・スミス
ナンバー 267
批評 ネタばれ注意! 結末に触れています

呪われた血を引く異形の異母兄弟が現れたとき、彼を素直に“兄弟”と呼んで友達に紹介できるだろうか。相手を見つめる一つ目に邪心はない、どこか間抜けなところも憎めない。そんな少年を仲間に加え、今回は遙かバミューダ海域にまで冒険の足を延ばす。その過程で主人公は知恵と勇気を奮い起こし、友情と信頼を育てていく。金属製の猛牛、サソリの尾を持つ怪物、海をかける馬、魔物の胃袋、破壊の神。それそれらギリシア神話からアイデアを得たキャラクターの数々が3Dのスクリーンから飛び出してくる映像は、この作品が対象とする子供向けにマイルドに味付けされている。

半神の訓練キャンプを守る森のバリアが破られ、パーシーとアナベス、グローバー、タイソンの4人は森を修復するために生命力を回復させる機能を持つ黄金の毛皮を求める旅に出る。彼らは破壊の神・クロノス復活を目論むルークたちの妨害を受ける。

神託に定められた運命に身をゆだねるべきなのか、それとも未来は己の手でつかみ取るべきなのか。目なし三婆がパーシーに告げた予言は選択肢が二つあり、彼の奮闘いかんにかかわらず、結果はどちらに転んでも“予言通り”。つまり、予言など当てにせず今できる最大限の努力を続けることでおのずと道は開けるし、もし失敗に終わってもそれが“運命”と納得できる。パーシーは予言に振り回されつつも、次々襲いかかるピンチに立ち向かう。道中、彼らが出会う、タクシーを運転する目なし三婆を始め、カフェで働く多手半神、神貨銀行、神界デリバリー業者など、世界にあまねく根を張っている神々が、特にトラブルを起こすでもなく普通の人間たちに溶け込み共存しているのが微笑ましい。

◆ネタばれ注意! 以下 結末に触れています◆

先に出発した訓練キャンプのライバル・クラリサと合流したパーシーたちは、さらなる強大な敵と戦うために力を合わせる。そして手柄をクラリサに譲るなど、成長したパーシーが頼もしかった。。。

オススメ度 ★★*

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