エクスペンダブルズ3 ワールドミッション
THE EXPENDABLES 3
監督 パトリック・ヒューズ
出演 シルヴェスター・スタローン/ハリソン・フォード/メル・ギブソン/ ジェイソン・ステイサム/ジェット・リー/ドルフ・ラングレン/ウェズリー・スナイプス/アントニオ・バンデラス/アーノルド・シュワルツェネッガー
ナンバー 257
批評 ネタばれ注意！ 結末に触れています
今や国家対国家による“正規の戦争”よりも、局地的に起きる紛争とテロの時代。武器を手に戦うことしか能のない生まれついてのソルジャーたちは傭兵となって暴力の本能を解放するしかない。銃弾砲弾飛び交う中で悪党どもを容赦なくぶっ殺す、命がけのスリルの中毒患者となった彼らの戦いはシューティングゲームのよう。主人公はどれだけ傷ついても死なない、決して戦友を見捨てない、そんな決まり事のなかで繰り広げられるアクションは奇妙な安心感すら覚える。物語は任務に失敗したチームを解散、新たなメンバーを迎えたリーダーの再挑戦を描く。スペイン語なまりの英語でコミカルな空気を醸し出す、これほど饒舌なアントニオ・バンデラスを初めて見た。
囚人護送列車からドクを救出したバーニーたちは、武器商人を“生け捕り”するためソマリアの港を急襲する。しかし、バーニーの死んだはずのかつての相棒・ストーンバンクスに返り討ちにあう。
動きが鈍ったわけではない、勘も冴えている、計画も周到だった。にもかかわらずしくじったうえ、部下を撃たれた。自分はまだ大丈夫、だがもう若くない仲間を危険にあわせたくないという思いが胸をよぎり、活きのいい命知らずのはみ出し者を探すバーニー。20世紀の人材に見切りをつけて新人発掘の旅を続けるバーニーの姿は、いまだ強烈な個性を持つ20代のスーパースターを見いだせない21世紀のハリウッドに対して、スタローンが発破をかけているかのようだ。
◆ネタばれ注意！ 以下 結末に触れています◆
ところが実戦経験の乏しい新チームは詰めが甘く、またしてもストーンバンクスに逆襲にあい、バーニー以外の若者たちは全員人質になる。その後はお約束通り、“高齢者再雇用”でリベンジ、廃ビルを舞台に大量破壊・大量殺戮が再生される。兵器、バイク、ハイテク、さらにナイフや素手の格闘技まで、今回は10人以上のエクスペンタブルズが大暴れ、各人が得意の技を披露する。特に紅一点のルナが見せる洗練された関節技の数々が流麗で美しかった。
オススメ度 ★★★
