こんな映画は見ちゃいけない!

映画ライター・福本ジローによる、ハリウッドの大作から日本映画の小品までスポットを当てる新作映画専門批評サイト。

MEG ザ・モンスターズ2 

陸の王者として君臨するTレックスをひと呑みにする巨大サメ。その子孫たちは今も深い海に棲み彼らの王国を築いている。物語は、深海調査のために海溝に派遣された潜水艇乗組員がレアアース盗掘団と遭遇、海棲巨大生物の襲撃をかわしながらのサバイバルを描く。潜水艇は故障、海底を歩いて避難しなければならない。耐水圧スーツを着ていても様々な肉食海獣が襲い掛かってくる。さらに盗掘団の海底基地には調査団を目の敵にしている悪党がいる。調査団、盗掘団、そして肉食海獣。三すくみの闘いでは敵との協力は望めず、交戦しながら海獣を倒すという離れ業を主人公に課す。深度7000メートル、想像を絶する水圧をものともせず体ひとつで泳ぐジェイソン・ステイサムの強靭な肉体に圧倒された。ほんまかいな???

潜水艇が相次いで故障、海底基地を見つけたジョナスたちは脱出ポッドを求めて移動する。だがそこにはジョナスを憎むモンテスが待ち受けていた。同時に海上の司令塔も傭兵たちに占拠される。

生け簀を脱走した巨大サメ・MEGの元にもう2匹のMEGが集まり基地の建物ごと破壊、大きな口を開けて迫ってくる。さらにトカゲ状の両生類やMEGをしのぐ大きさの大タコにとっても動きの遅い人間は格好の餌食。3人もの仲間を失うが、なんとかジョナスたちは司令塔までたどり着く。そこからはジョナスの独壇場、水の抵抗がなくなった分、体の切れが戻り、跳び走り、格闘術も冴えわたる。武装した傭兵たちを瞬殺する過程は痛快、無闇に恐れず常に冷静に行動する勇気とあきらめない精神力が危機を前にした心構えであると教えてくれる。

◆ネタばれ注意! 以下 結末に触れています◆

リゾート島に決戦の場所を移したジョナス一派とモンテス一味、多くの観光客を狙ってMEG・両棲トカゲ・大タコも集結する。あとは何でもありのバトルロイヤルで、アクションシーンにはいちいち過剰な装飾が施される。これでもかというほどの見せ場の波状攻撃に、香港繁華街のド派手な電飾看板に囲まれた気分になった。中国の強引な海洋進出を肯定していて不快だったが。

監督     ベン・ウィートリー
出演     ジェイソン・ステイサム/ウー・ジン/ソフィア・ツァイ/ ペイジ・ケネディ/セルヒオ・ペリス=メンチェータ/スカイラー・サミュエルズ
ナンバー     158
オススメ度     ★★*


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