エクスペンダブルズ2 THE EXPENDABLES2
監督 サイモン・ウェスト
出演 シルヴェスター・スタローン/ジェイソン・ステイサム/ジェット・リー/ドルフ・ラングレン/アーノルド・シュワルツェネッガー/ブルース・ウィリス/リアム・ヘムズワース/チャック・ノリス/ユー・ナン/ジャン＝クロード・ヴァン・ダム
ナンバー 223
批評 ネタばれ注意！ 結末に触れています
銃弾の雨が降り爆弾の嵐が通過しても男たちは無傷。自分たちの任務に一切の疑問もためらいも持たずひたすら悪党どもをぶち殺していく戦争大活劇は、ふた昔前のB級映画の雰囲気をふんだんに味あわせてくれる。それはまさに主人公たちがヒーローとして活躍していた’80年代のテイスト、ハイテクに頼らずあくまでマンパワーで問題を解決しようとする姿は、アクションが男だけのものであった時代へのオマージュだ。いまだ一線で気を吐く現役のスターたちと久しぶりに顔を見る過去のスターたちの競演、シニアのマッチョ祭りと化した映像からは、ある意味“見世物”という映画の原点に戻ったような懐かしさすら覚える。
アルバニア奥地に墜落した輸送機から機密ケースの回収を依頼されたバーニーたちエクスペンタブルズは、ヴィラン率いる傭兵軍団にケースを横取りされた上に新人狙撃手を殺される。復讐を誓ったバーニーは部下とともにヴィランの行方を追う。
髑髏の装飾を施したナイフやペン、バックルなどバーニーの趣味の悪さは、そのままこの作品のテーマとなって、“力こそすべて”の掟を象徴する。紅一点この作戦に加わったマギーも暗号解除や東欧言語に精通しているほかに銃器や拷問具の扱いにも秀でており、キュートな外見とは反対に戦場で生き残る知恵とタフネスを証明してバーニーたちに仲間と認められていく。その過程が異彩を放っていた。
◆ネタばれ注意！ 以下 結末に触れています◆
チャック・ノリスが唐突に助っ人に現れたり、前作では顔見世程度だったシュワちゃんやブルース・ウィリスが今回はマシンガンを手に大暴れし、お互いの代表作の決め台詞を交換し合うなどの細かい芸を見せるなど、大いに楽しませてくれる。一方で物語は荒唐無稽、構成はツッコミどころ満載なのだが、なんかそんなことより60過歳ぎたおっさんたちが体を張ってエンタテインメントに徹する姿勢に好感が持てた。ただ、かつて鋼鉄の肉体美を誇った男たちが誰も自慢の筋肉を披露しなかったのは、やはり見た目の衰えが隠しきれなかったからだろうか。。。
オススメ度 ★★★
