こんな映画は見ちゃいけない!

映画ライター・福本ジローによる、ハリウッドの大作から日本映画の小品までスポットを当てる新作映画専門批評サイト。

東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 決戦

共に戦った仲間だった。友情は永遠に続くと信じていた。なのに小さな思い違いがさらなる誤解を呼び、信頼の絆は憎しみに替わっていく。物語は、恋人の死を止めるために過去にタイムスリップした若者が、その原因となる陰謀を食い止めるために奮闘する姿を追う。腕に覚えのある高校生たちが一触即発の緊張感の中でにらみ合っている。双方の集団にそれぞれ裏切り者がいる。交錯する野望と陰謀、敵味方入り乱れる中でそれぞれがまっすぐな思いを拳に乗せてぶつけ合う。もはやだれが正しいのか、何が真実なのかは混沌の中。主人公の、“もう誰も死なせたくない” という信念だけが一貫してぶれずにいる。ひたすら繰り広げられる大乱闘の連続はすさまじい熱気を放っていた。不良・バイク・喧嘩という昭和少年マンガの定番が21世紀になっても需要があるとは驚きだ。

ドラケンに面会したタケミチはマイキーが一虎を殺したと聞かされ、10年前に抗争のあった日にジャンプする。マイキーは東卍を裏切った場地を取り戻そうとしていた。

かつて不良十数人をたった一人でぶちのめした実績もある場地は東卍の創設メンバーのひとりでもある。その彼がなぜマイキーに反旗を翻し、マイキーを殺すと宣言している一虎の元に走ったのか。鉄の結束を誇っていたはずなのに、仲間は絶対に守ると誓い合っていたのに、一虎と場地は東卍をつぶそうとしている。タケミチはそれがすべてキサキの画策であることを見抜き、マイキーが暴走しないように見張ろうとする。喧嘩は弱いのにいくら殴られても諦めないタケミチの純粋にマイキーを慮る姿は、喧嘩の腕前よりも強固な意志こそが道を開いていくと訴える。

◆ネタばれ注意! 以下 結末に触れています◆

ただ、今回は東卍崩壊の首謀者・キサキの出番があまりなく、前作で圧倒的な存在感を誇った一虎も精彩を欠く。絶対的なリーダーのマイキーも乱闘の中で弱さを露呈するし。変わらぬ忠誠心を見せるドラケンの男気はひしひしと伝わってきた。ただ、タケミチの現状維持的な選択は問題を先延ばしにしただけと思うのだが。。。

監督     英勉
出演     北村匠海/山田裕貴/杉野遥亮/今田美桜/鈴木伸之/眞栄田郷敦/清水尋也/磯村勇斗/永山絢斗/村上虹郎/高杉真宙/間宮祥太朗/吉沢亮/高良健吾
ナンバー     122
オススメ度     ★★*


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