こんな映画は見ちゃいけない!

映画ライター・福本ジローによる、ハリウッドの大作から日本映画の小品までスポットを当てる新作映画専門批評サイト。

東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 運命

過去に手を加えて恋人を救ったはずだった。仲間を助けて現在を平和にしたはずだった。だが、死という運命は変えられなかった。物語は、恋人の死亡事故原因となった男の暴走を止めるために高校時代にタイムリープした男が、根性を据えてケンカ上等の世界で生きようとする姿を描く。改造バイク、特攻服、集団乱闘etc. 1980年代の暴走族を彷彿させる不良たちの団結と信頼。その裏でうごめく裏切りと欺瞞。さまざまな感情が入り乱れる中、それでも主人公の仲間と恋人を守ろうとする思いは変わらない。勇気と行動力で周囲を説得する彼の、殴られても蹴られても決して折れない心の強さは、腕力だけでは人の上には立てないと訴える。小柄だが圧倒的な強さを誇る金髪総長を吉沢亮がクールだった。彼のキック力の源は何なんだ?

ドライブデート中に追突されヒナタが焼死、タケミチはヒナタの弟・ナオトと共に死刑囚になったドラケンに会いに行く。タケミチはキサキの東卍乗っ取りを防ぐために10年前に戻る。

そこでタケミチは東卍変貌の原因となったキサキが子分を引き連れて合流する現場に遭遇する。新入りなのに幹部扱い。不満を抱いていた創設メンバーのひとり・場地は東卍を脱退して敵対組織・芭流覇羅に入隊する。危機感を抱いたマイキーは、タケミチに場地の連れ戻しを命令する。使命に目覚めたタケミチはノープランで敵地に乗り込み体中痣だらけにしながらも必死に縋りつくが、そのぼろぼろの顔は目標を達成するにはあきらめないことが一番大切であると教えてくれる。

◆ネタばれ注意! 以下 結末に触れています◆

結成時の東卍、他の5人はバイクなのにマイキーだけがおんぼろスクーターに乗っている。地元暴走族に絡まれた時、圧倒的数的不利をキック一閃で跳ね返すマイキー。もうあのころには戻れない。友情よりも組織の理論を優先させなければならない。構成員が数十人に膨れ上がった東卍のトップに君臨するマイキーの苦悩はそのまま企業の経営者にも当てはまる。まあ、キサキの術中にはまるとは、マイキーも意外にナイーブだったということか。

監督     英勉
出演     北村匠海/山田裕貴/杉野遥亮/今田美桜/鈴木伸之/眞栄田郷敦/清水尋也/磯村勇斗/永山絢斗/村上虹郎/高杉真宙/間宮祥太朗/吉沢亮/高良健吾
ナンバー     75
オススメ度     ★★*


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