こんな映画は見ちゃいけない!

映画ライター・福本ジローによる、ハリウッドの大作から日本映画の小品までスポットを当てる新作映画専門批評サイト。

17歳

otello2014-02-18

17歳 Jeune & Jolie

監督 フランソワ・オゾン
出演 マリーヌ・バクト/ジェラルディン・ペラス/ フレデリック・ピエロ/ファンタン・ラバ/ヨハン・レイセン
ナンバー 38
批評 ネタばれ注意! 結末に触れています

自分はいったい何者なのか、何ができてどれほどの価値があるのか。無邪気でいられた子供時代は終わったが、叶えたいと思える夢もなく、人を愛する気持ちが分からず情熱的な恋にもめぐりあっていない。ただミステリアスな顔立ちと女として成熟しつつある肉体を持て余しているばかり。映画はそんな少女がネットを通じて男たちと売春を繰り返す姿を描く。別にカネが目的ではない、それでも男たちが支払う金額に彼女は己の値打ちに気づく。値切る客もいれば余分にくれる客もいる。そして客の願望をうまく満たせば相手の態度も変わると知り、他人との距離感を学んでいく。精神の成長が体の成長に追いつかず、必死で背伸びするヒロインはティーンエージャーの苦悩を象徴していた。

夏のバカンスで初体験を済ませたイザベルは、携帯メールで連絡してきた老人に体を売る。その後も学校帰りに20歳の大学生と偽って数人と関係を持ちカネを手にする。ある日、なじみ客の老人が性交中に急死、イザベルは黙って現場から立ち去る。

しばらくして母の元に刑事が訪れ、イザベルが娼婦だと告げる。イザベルの非行に、母はどうやって娘と向き合うべきか悩み、怒るべきか優しく接するべきか迷う。イザベルにとってはちょっと冒険をしている程度の感覚なのだろう、親バレしても強い反省の意志もなく、カウンセリングを受けてやり過ごす。結局家族も一時の過ちで済まそうとする。不特定多数の男と寝てカネをもらったくらいでイザベル自身は何も変わっていないのに、劇的に変わった家の中に漂う空気。知らずに両親を傷つけていることがわからない彼女の未熟さと愚かさが、ヒリヒリするようなむき出しの緊張感を伴った映像で再現されていた。

◆ネタばれ注意! 以下 結末に触れています◆

やがてフツーのボーイフレンドができたイザベルに両親も少し安心する。まだセックス下手の彼を巧みにイカせるテクニックを身に着けているイザベルの表情には、女の本性が浮き彫りにされていた。。。

オススメ度 ★★★

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