こんな映画は見ちゃいけない!

映画ライター・福本ジローによる、ハリウッドの大作から日本映画の小品までスポットを当てる新作映画専門批評サイト。

マジック・マイクXXL

otello2015-09-04

マジック・マイクXXL MAGIC MIKE XXL

監督 グレゴリー・ジェイコブズ
出演 チャニング・テイタム/マット・ボマー/ジョー・マンガニエロ/エリザベス・バンクス/アンバー・ハード/ケヴィン・ナッシュ/ガブリエル・イグレシアス/アダム・ロドリゲス/アンディ・マクダウェル
ナンバー 199
批評 ネタばれ注意! 結末に触れています

起業の夢は叶い、とりあえず事業は細々と継続している。だが、くすぶり続けているダンスへの情熱と狂乱の日々への未練。主人公にとって、ストリップは開業資金を得るための手段だったはずなのに、時と共に自分がやりたかったことだと気づく。物語は一度引退したにもかかわらず、かつての同僚の誘いでもう一度ステージに立つ決意をした男性ストリッパーの復帰への日々を追う。他のダンサーたちも、ストリップは一時の食い扶持稼ぎと口では言っている。しかしそれは、女を悦ばせ大金を得る職業にある種の卑しさを自覚しているから。稼げる時間が短いのも分かっているからこそ完全燃焼しようとする。濃厚なセックスを思わせるアクロバティックな体位を取り入れた振り付けの数々が、官能を刺激する。

念願の家具店を開いたマイクだが、今もダンスミュージックが聞こえると自然に体が反応してしまう。ある日、一緒に踊っていたターザンから呼び出され、改造したキッチントラックで仲間たちとコンテストを目指す旅に参加する。

ダンスから離れていた間、マイクは恋人に去られ家具作りにもうんざりし始めている。偶然巡ってきた再び踊るチャンス、それぞれ心に傷を持ちながらもダンスをやめられない男たちが迎えてくれる。道中、MCが事故で脱落、代役を求めて以前関係のあった女・ローマを訪ねるマイク。女性専用会員制クラブで、半裸の男たちが欲求不満の女たちにかしづき楽しませ女王様気分にさせるテクニックを見せられたマイクたちは、カネに見合った満足を提供する“おもてなし”の精神を学び、成功体験にしがみつくのではなく新たなパフォーマンスを考えるきっかけにする。

◆ネタばれ注意! 以下 結末に触れています◆

そしてコンテスト本番、各々のメンバーが自らの鍛え上げた上半身を鼓舞するかのように筋肉を躍動させ、マッチョを全開にする。会場を埋め尽くす女たちは日常生活ではこれほどの肉体を持つ男とは縁がないのだろう、ステージに上げられても為すがままに身を任せている。女たちの恍惚とした表情が印象的だった。

オススメ度 ★★★

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