こんな映画は見ちゃいけない!

映画ライター・福本ジローによる、ハリウッドの大作から日本映画の小品までスポットを当てる新作映画専門批評サイト。

トランスフォーマー ビースト覚醒

生命体が生存できる環境の惑星を征服するのではなく、そのまま貪り食う巨大な悪意。それは、永遠と無限のパワーを手に入れるためにさらなる触手を伸ばす。物語は、全宇宙の危機を救うために立ち上がったロボット型エイリアンの闘いを描く。敵の攻撃部隊は強力でリーダーも歯が立たない。一敗地にまみれたものの、人間と彼らに復讐を誓う勢力を味方につけ知恵と勇気とチームワークで対峙する。トレーラーやスポーツ車・バンからバイクまで多彩な車両が人型ロボットに変身するシーンはより洗練され、精巧なメカやパーツの動きがディテール豊かに再現されているだけでなく、金属同士が激突する重量級のバトルは迫力ギガ盛りで飽きさせない。ビースト軍団は地球外生命体なのに、なぜ母性にいるときも地球の動物に偽装していたのだろう?

ユニクロンに故郷の星を食べられたビースト型ロボット生命体は、時空を往来する力を持つワープキーを持って地球に亡命、キーを2つに割ってジャングルで隠遁生活を送っていた。

片方のキーがシグナルを発したのを感知したオプティマスは仲間を招集、キーを手に入れるために博物館に向かう。だがユニクロンの部下・スカージは卓越した戦闘能力でオプティマスを圧倒、キーは奪われる。米国人のノアやエレーナも共闘するが、キーを壊せば安寧を得られる地球人とキーを使って故郷の星に帰りたいオプティマス。キーの元の持ち主であるビースト型生命体も合流する一方で、各々の勢力が自分たちの利益を優先させたいが共闘なしでは目的は成し遂げられない。キーをユニクロンに渡したくない点では一致していても、思惑が違う彼らが苦悩しながら相手の考えに寄り添っていく過程は、「情けは人のためならず」の精神を教えてくれる。

◆ネタばれ注意! 以下 結末に触れています◆

激闘の末2つ目のキーを手に入れたスカージはユニクロン本体を地球に呼び寄せる。彼らを阻止するためにノアとエレーナも命を張ってオプティマスに協力する。そして最終決戦。目くるめく映像は最後までテンションが落ちなかった。

監督     スティーブン・ケイプル・Jr.
出演     アンソニー・ラモス/ドミニク・フィッシュバック/ルナ・ローレン・ベレスブレ/ディーン・スコット・バスケス/トベ・ンウィーグウェ/ピーター・カレンオプ/ロン・パールマン/ピーター・ディンクレイジ
ナンバー     145
オススメ度     ★★★


↓公式サイト↓
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